2008-04-23から1日間の記事一覧

【0】親譲り

“見える”能力は元々生まれつきの素質であることの方が多いので、遺伝するものであるという見解である。 ただその確率から考えると、母親自身や母方の血を受け継ぐというケースが大半であり、父から息子へというパターンは珍しいのではないだろうか。 それ故…

【+1】私の勝手

とにかく冗長。 リアリティー維持が目的だと思うが、ここまで長いと、グロ系あやかしの目撃談としてはインパクトに欠けてしまうのではないかと思う。 文章自体がしっかりとしているので、途中で破綻したり、読み手が飽きてしまうようなことはないと思うが、…

【−6】満月の夜には

同一シリーズの前作と思しき作品『あかずの間』で指摘した問題点が、この作品でも明瞭に現れている。 ここでも“満月の夜には何かが起こる”ということで患者の死が取り上げられているが、これもたまたまといった方が自然な出来事であり、むしろ肝心の怪異はそ…

【+1】廃墟取材

気配と音のみの怪異、しかも恐怖の事実が後から分かるという、インパクトの面ではどちらかというと不利な内容であるが、それなりに健闘している印象である。 特に廃墟の探索の場面はジリジリと怪異が迫っているという雰囲気が前面に出ており、なかなか上手い…

【0】若さゆえ

具体的な怪異の肝をしっかりと押さえて書いているのであるが(少々説明描写が足りないと感じるところが多いが)、この作品の場合、どうしてもそれ以上に気になる記述がある。 “100%超常現象に遭遇できる手段”というものがあるならば、絶対に手に入れたい…

【−4】あかずの間

病院の“あかずの間”というネタとしては非常に興味のあるものであるにもかかわらず、全く内容が不発である。 その場所があかずの間になった原因が痴情の果ての殺人事件という事実は、普通の病院の怪談話を超える強烈なものであることは確かである。 しかもそ…