2009-04-22から1日間の記事一覧

【+1】指先

同じことを繰り返しながら徐々に内容がエスカレートしていくパターンの作品である。 非常にテンポよく話が進んでおり、怪異としても希少と感じるところがあり、なかなか面白い内容であると思う。 勿論、指先に生えた毛であるから、体験者が痛みを感じるかな…

【−5】住活

とにかくダラダラとした会話調で冗長な展開をしており、ある意味読ませる文体であると思うが、内容が空疎であるため疲弊感を伴うレベルであった。 結局印象に残ったのは、不動産屋が見せる訳知りの対応の胡散臭さであり、魅入られたように嬉々として家に通う…

【−1】怖いんだろ?

あやかしに関する描写が分かりづらいために、怪異そのものがぼやけてしまった感が強い。 最初に“フロントガラスの右奥”という表記があるために、あやかしが自動車のどこかにいるかのような印象が植えつけられてしまった。 その後路上にいることが判るのであ…

【+3】満月

正統派の“業界ネタ”の怪談である。 現れるあやかしの様子も非常に不気味なものがあり、またその死者に対して感覚が麻痺している部分が裏社会らしいリアルさを持って書かれている。 ネタとしては適度なグロさもあり、また因果関係が明瞭であり、その明瞭さを…

【−1】絶対無理

物の怪に取り憑かれた人間が尋常では考えられないようなことを引き起こすのはよく聞く話である。 特に神隠しにあったように、短時間で相当距離離れた場所に忽然と現れるという話も典型的な話であると言えるだろう。 この作品でもこのパターンを取り上げてい…