反省会

現在得点集計(調整)中であるが、予想以上に前倒し気味に進行している様子である。作品別の得点は既に発表されており、上位と下位については思っていた作品がきちんと並んでいるという印象である。応募者別の講評を控えて、一度自分の講評ぶりを省みておく必要があると思う。


今回の大会は前回と比べると正直しんどかった。とにかく13段階に分かれた評点をどのように付けるかでかなり悩んだ。特に最初は気負いすぎて得点を付けるための講評しか出来ず、途中でリセットしてしまったことは内心かなり忸怩たる思いであったが、却ってそれで吹っ切れたところもあって「雨降って地固まる」といった感じである。だがそれでも紆余曲折はあったし、絶対評価に近い採点が出来たかどうかあまり自信がない。
最終的に、自分の配点基準は以下のようなところで落ち着いたことを報告しておく。
【+6】…やはり付けなかった
【+5】…傑作選に無条件に入れるべしという作品。ネタと文章が合致した作品のみ付けた
【+4】…傑作選に入れるべしという作品。ネタがやや弱いか、文章が怪異の本質と若干ずれていると判断
【+3】…ネタ的には良いが、文章に難があると判断した作品。あるいはその逆。掌編の上作
【+2】…概ね良好な作品。ネタ的に弱い、文章による読み解きに若干難がある場合。掌編の佳作
【+1】…評価できるポイントはあるが、作品として問題が明瞭に指摘できる(ネタ・文章いずれか)
【0】…いわゆる“埋め草”レベル。問題も少ないが評価すべき点もない。また功罪相半ばする評価の作品
【−1】…文章技術の欠如、ネタかぶりなど、商業誌では絶対ボツとなるレベルの作品
【−2】…評価できる点もあるが、致命的欠陥と思われる問題点が文章にあると指摘出来る作品
【−3】…評価できる点が少なく、特にネタ的に大いに問題があると認められる作品
【−4】…内容が破綻、あるいは怪談話として整合性に欠ける内容があると指摘できる作品
【−5】…怪談話として成立していないと判断した作品。ただし評価できる点もある
【−6】…怪談話として成立しておらず、文章技術や整合性にも欠陥があると指摘できる作品


あとは、講評が応募者にとってプラスに作用したかという心配がつきまとう。自分の講評が単なる講評で終わるということはやはり自己満足でしかないと思うし、そういうことしか書けないようであれば、TBしてエントリーブログに顔を出す意味がないだろう。一度真面目に応募者に問い掛けたいところである。たとえ一本でも応募者の心に響く講評があったなら、納得したいと思っている。
ということで、今しばらく充電期間。