2007-03-06から1日間の記事一覧

【−3】なるほどねぇ…

まず、ネタが凡庸以外の何ものでもない。 怪異と遭遇した場所が仏間で、オチが“お盆”では、さすがに捻りようがないほどストレートな話である。 これではいくら文章が巧みであろうとも、展開のさせようがないというのが正直な意見である。 そしてこの作品で一…

【−1】再会

いわゆる“見える人”の話なのだが、かなり深刻な内容にもかかわらず、むしろ不謹慎な態度でそれをサラリと書いてしまっている。 自分自身が不幸の元凶であって、昔の彼女の霊から指摘を受けた訳である。 話の展開から考えると、彼の影響で彼女が死に至ったと…

【+2】薮から…

小粒なネタであるが、それに合った書き方に徹しているため、なかなか好印象である。 特に面白いと思ったのは、「犬も驚いた」という部分である。 体験者の目の錯覚ではないことを表すための証人なのであるが、まさか犬がそれの役目をするとは予想外であった…

【0】ぱさりぱさり

作者の筆力によってグイグイと引っ張られるように読むことができた。 特に鏡によってあやかしの正体を一人ずつ知ってしまう場面は、良い意味でのじれったさを感じた。 書き方のツボを押さえた筆法と言ってもいいだろう。 だが、評を書くために再読すると、か…

【0】帰り道

ネタとしてはかなり恐怖感を煽る内容なのであるが、体験者自身の言動に問題があるように感じる。 “毎回必ず起こる”怪異であり、それに対して毎回のように驚愕しているのだが、よく考えるとそれだけ怖いのであればわざわざ原付で片道30分以上掛けていくバイ…