2011-02-12から1日間の記事一覧

『僕らはそこを通らない』

圧倒的な筆力でグイグイと読ませる、しかも怪異は強烈で非常に禍々しいものであり、ガチ怖系怪談としてはなかなかの作品であると言える。特に怪異の内容が半端ではなく、どういう由来で怪異が起こっているのかは定かではないが、子供の命を奪い取ってしまう…

『真っ赤な自転車』

一幅の絵が描けてしまうのではないかと思うほど、非常に印象的な怪談である。まさに“情緒的”という言葉がしっくり来る内容である。怖さよりも不思議感、それも体験者がふとサドルに触れようとしたのが理解できるような、淡くてたおやかな印象に満ち溢れた光…

『チャリ』

今年最初の“投げっぱなし怪談”である。グッスリと眠っているところにこんな闖入者が現れたら茫然となるだろうし、寝起き直後の一瞬の出来事というシチュエーションを考えると、良くこれだけの情報を得ることが出来たなと思うところである。逆に言うと、夢と…