2013-03-01から1日間の記事一覧

『風船』

作品のタイトルは、何と言っても作品にとっては看板であり、読み手とのファーストコンタクトの場である。場合によっては、タイトルを見た時点で作品に対するイメージが形成されることもあるし、それが最後まで作品全体を支配することもあり得る。 特に怪談は…

『八割(はちわり)』

オチの“残念”ぶりがなかなかいい感じの怪異譚である。最初の母親の心配で不安げな雰囲気から徐々に状況が判明して、最終的に何ら危機がないと分かった直後に思い出したように明かされる“涎掛け”のインパクトは、当の本人でなくとも苦笑せざるを得ないところ…