【−３】緑の人影

一応怪異は書かれているが、これでは「○○を目撃しました」だけの報告に終わってしまっている。
さすがにこのレベルの話では、小学生向けの“こわいお話し”でもどこまで通用するかはなはだ心もとない。
とにかく目撃したあやかしの様子をもっとたくさん描写してやらないと、下手をするとあやかしなのかどうなのかすら判定できない状態である。
目撃談なので、切り出し方が思い切りダイレクトなのは良しとするところであるが、その後に続いてしっかりとした補足的な描写をして初めて記録としての怪談として有効になるわけで、それを怠ればただの事実報告でしかなく、怪異譚のインデックスで終わってしまっている印象である。
ある意味怪談話の原風景に近いものであると感じるところもあるが、ただ怪談の“作品”としてはどうにも致しようのないものであることもまた事実である。
投稿文の域を出ないレベルのものと言うべきだろう。