2007-02-26から1日間の記事一覧

【0】アルバイト

この作品も、前半に全く不必要なあらすじが書かれてある。 またその内容が怪異と結びつきそうな感じのするものであるから、変な先入観が出来てしまった。 タイトルもその前半部分の事情を表すものであり、怪異の肝とは全く関係がないものである。 作者が怪異…

【+4】黒玉

昔語りというような懐かしい雰囲気を出しながら、結構奇怪な話に仕上がっている。 文章は方言を使った語りの部分を増やすことで雰囲気を作り、きびきびとした描写によって状況を活写していると言うべきだろう。 全体として締まりがあり、またスピーディーな…

【−2】悔恨

表記・ネタ共に中途半端さが残る作品だと思う。 まず、この話は恐怖感を煽るものなのか、感慨を伴わせるものなのか、作者の方向性が見られない。 そのあたりの表記がものすごく中途半端に感じる。 「今まで経験したことのない恐怖」と強調しながら、その恐怖…

【+1】駅の人混みで

死後に現れた行動を通して、亡くなった人の人柄を偲ぶというコンセプトで書かれたものだろう。 仕事仲間の目撃証言を克明に表記し、恐怖感よりも感慨の方を優先させる書きぶりである。 さらに最後の数行でそれらの思いを強くさせようという作者の意図が見え…