2009-02-23から1日間の記事一覧

【−1】もう一人

怪異から考えて密接に関係あると判断した内容であれば、書き手(体験者)の解釈を挿入することには異論はないが、この作品のような単なる憶測で語られる解釈は全く必要性のないものであり、むしろ想像の楽しみを奪う機会になってしまうものである。 さらにこ…

【+1】残された想い

結論から言うと、書き手がこの作品で主張したい内容が今ひとつ明確に掴みきれなかった。 というよりも、何となく“いい話”にしようと変な尾ひれを付けてしまったために、強烈な怪異譚が中途半端で抹香臭い話にすり替わってしまったという思いである。 はっき…

【+1】残骸

戦地の怪談の希少性については以前からかなり声を大にして主張しているのであるが、さすがにここまでベタなネタでは希少性といってもかなり厳しいという意見である。 また作品の構成自体が、戦局についての説明から怪異の顛末までが全てフォーマットに従って…

【+2】都市伝説

怪を語れば怪が起こるのたとえを地でいく内容であり、かなり希少な怪異であると思う。 内容を読むと、この都市伝説そのものに何か曰く因縁があるというのではなく、むしろその話を披露した場所なりのシチュエーションがたまたま悪かったために変なものがくっ…

【−1】トンネルの中を

阪神大震災から既に10年以上経ったわけだが、その当時の怪異譚も封印を解かれるように出てきている。 この話もそれの1つであり、それなりの希少性というものは持っていると感じる。 しかし“あったること”を描く怪談という作品としてみた場合、非常に弱さ…