2009-03-18から1日間の記事一覧

【0】口だけ

これも怪異のレベルが些細なために、芳しい評価が出来ないという印象である。 一番は周囲が“出る”と言っているにもかかわらず、そのあやかしの容姿に関する情報が全くないために、非常に胡散臭い内容になってしまっている。 霊能者まで登場して“自殺者の霊”…

【−2】ゆっくりと

怪異のネタとしては、正直掃いて捨てるほどのレベルの内容である。 さすがにこの怪異目撃談だけで構成するのはあまりにも弱すぎる。 というよりも、この怪異だけで作品として公開するのは、まさに書き手の怪談に対するセンスのなさがなせる技であると言って…

【−1】懺悔

猫にまつわる怪異は、故意であろうが偶然あろうが、命を奪ったとみなした相手を執念深く追い回して祟るというのが定説である(路傍で死んでいる猫に対して手を合わすようなことをするなという俗説は、手を合わす者=加害者と猫がみなしてしまうところから来…

【+1】迷子

非常に希少な怪異である。 幽体離脱でもなく、またドッペルゲンガーや分身体でもない、まさにパラレルワールドが忽然と出現して同次元に二人の同一人物が同一行動をとってしまったとしか言いようがない話である。 またこの長い展開を一気に読ませるだけの筆…

【−3】三隣亡

いわゆる“凶宅”ネタなのであるが、名ばかりの内容となってしまっている。 体験者が実際に遭遇した怪異は、声と包丁に関するものだけであり、この長い話の中のほんの一部(長さで言えば1割程度か)だけのエピソードになってしまっている。 あとは会社の上司…

【+1】大騒動

どこも怪我をしていないのに、なぜか血まみれ状態で帰宅してくるという話は非常に多い。 ただこの作品の希少な点は、帰宅後にもかなりの大量出血と見られる現象が起こっていること、そして大騒ぎしている間に血が跡形もなく消えてしまっているところである。…

【+2】来た。

特定の土地に縛られているという点からすれば、まさに“地縛霊”そのものであり、その霊体が思わぬ形で絶対的な防御ラインを突破してきたという、なかなか興味深い内容である。 地縛霊が特定の場所から離れられないのは、その場所に念を持っているため“自らの…