2010-03-10から1日間の記事一覧

【−2】手摺りの上に

体験者は生首が落ちたという解釈の上で語っているのだと推測するのだが、結局書き手がそれを追認する形で書いてしまっていて、それを決定付けるための確証を出すことを怠ってしまっているという判断である。 まずこのあやかしが“生首”であるかというところか…

【0】正座している男

“です・ます調”で書かれていることと、濃密な説明調のために、何だか“怪談語り”の原稿を読んでいるような印象が残った。 おそらく声に出して読んでみたら、文章に書かれている状態よりももっと迫力のあるものに感じるのではないかとも思う。 怪異についても…

【−5】くさい

実話怪談は“あったること”の記録という側面が非常に顕著な作品であると定義付けすることが出来る。 ところがこの作品の場合、その“あったること”の記録という部分で完全に逸脱した内容があるという判断が出来るために、大きく減点せざるを得ないことになった…