No.46

5月のみの応募で12作品である。
短期間であるが、講評者の酷評を受けて、劇的ではないにせよかなり改善が出来たと思う。
最初に出された“服部さん夫妻”ネタだが、初めのうちは珍しいから点が付いていたが、結局ネタはかぶるし、怪異よりも夫婦の言動に焦点が当たっているとしか思えない記述から大ブーイングとなってしまった。
怪異を中心に据えて怪談を書くという問題点は、まずまずクリアできたと言っていいかもしれない。
難はあるが『音、大きすぎ』と『言えない事情』でその兆しが見えている。
そしてターニングポイントは『高笑い』になるだろう。
作者同定で気づいたが、この作品は“服部さん夫妻”ネタである可能性は高い。
たぶん酷評を受けなければ、このような雰囲気を持った作品にはなっていなかったはずである。
(シチュエーションから考えると『お互い様』も“服部さん夫妻”ネタに違いないだろうが、こちらは別の意味で失敗)
そして作品講評でも指摘したが、『事務所にて』はご主人の会社での怪異だが、評点は低いものの、しっかりとした怪談話になっていると感じた。
残念ながらここまでで終わってしまったために、これから大化けするのかしないのかは解らない。
文章に関してはこなれてはいないが、きちんと表現できていると思うので、訓練次第ではそこそこのレベルのものは書けるとにらんでいる。