【+2】怒りの一撃

おおむね怪異の本質にあった書きぶりであり、それなりに好印象である。
ただどうしても怪異そのもののレベルが小粒で且つよくあるパターンなので、あまり評点が伸びなかった。
細かな指摘をすると、スーパーで目撃した霊の容姿をもっと詳細に書いた方がより明確に“店内にいてはおかしい”という印象が強まったようにも思うし、子供に危害が及ぶという感想をアピールすることが出来たように思う。
そして帰宅後に感じ取った“臭い”についても、どのような場所で強く臭ったのかを書いた方がさらに緊迫感が出たように思う(例えば、体験者との距離であるとか。また食べ物が置いてある近くで臭ったとなれば、最高である)。
明らかに霊は目的を持って行動していることが分かるので、それに見合ったディテールを書き足すことでより一層客観性が補強されたのではないだろうか。
やはり小粒で平凡なネタの場合は、しっかりとした作りで書くことによってそこそこ化けるものである。
ただ個人的には何よりも“アジシオ”である。
精製塩でも効果があるからと考えていたが、本当に効くとは思わなかった。
まさに「目からウロコ」の状態である。
正直に言うと、このアジシオの存在で怪異のインパクトが薄れてしまった感があるのも否めないところなのであるが…。
とりあえず、アジシオ実験の結果に、評価+1点加えたい。