2007-03-28から1日間の記事一覧

【+3】見えていない目で

最初に断っておくが、私自身、この作品の内容は“狭義の怪異”ではないと思っている。 死の間際に過去の記憶が鮮明に甦ってきたのを錯乱状態で認知した状況というのが、本当のところなのだと思う。 だから、「怪異ではない」と言い切ってしまってもおかしくな…

【+2】エレベーター

“投げっぱなし怪談”にして正解という内容だろう。 特に「仕事が向いていないのでは」などというお疲れなため息をついている表記があるので、これ以上延ばして書いてしまい、さらに個人的な解釈まで述べてしまったら最後、病院送りにされてしまう可能性があっ…

【0】線香の煙

小気味よいどんでん返しがあり、思わずニヤリとさせられた。 しかしそのネタに合った、ツボを押さえた書き方になっていないように感じる。 特にオチの1文はあまりにも素っ気なさ過ぎて、驚きではなく、冷静に納得してしまったというところである。 書きよう…

【−1】果物

とにかくディテールが不自然な削り方になっていて、それが非常に気になってしまった。 まず果物の種類が最後まで明らかになっていない。 柿か蜜柑かの区別ができない子供が終戦直後にいる訳がないと思うし(昔の子供の方がそういう自然の恵みに対して知識豊…