2007-03-29から1日間の記事一覧

【+2】0.01

日常の一コマを切り取ったような雰囲気を持つ怪異である。 怖くもないが、それでいて十分不思議な話である。 子供の頃と全く同じシチュエーションで現れたために全然怖さというものがないし、実際体験者自身が霊であると気づいた後も恐怖感に襲われている様…

【+4】石柱

いわゆる“罰当たり”怪談の一種であるが、やらかしたこと自体が軽微だったせいもあって、何となくのどかな雰囲気も漂わせる好編であると思った。 全体的に過不足ない表記で、ストーリー全体が流れるように読みやすかったのが、この作品の一番のポイントである…

【0】用足し

怪異に慣れている人(例えば“見える”人)が怪異を語ると尋常ならざる内容であっても非常に淡々としたものになり、生涯ただ一度だけの怪異体験を語る人は金縛り程度でも大仰に話をする傾向があるらしい。 本人にとって未知の体験であるかどうかが、話しぶりに…

【+2】お花見

シチュエーションから臨死体験かと思わせる内容からスタートさせ、上手く幽体離脱の話へと繋いでいる。 もしこれが最初から幽体離脱ネタだとわからせる構成で進めていたら、多分評価はもっと低くしていたと思う。 フェイントを掛けることによって、ありきた…

【−3】猫が見えるもの

怪異の内容以前の問題として、文体があまりにも痛すぎる。 生理的に受け付けにくいというか、多分声になって聞いている分にはまだ我慢できるが、字面になってしまうとどうしようもなく読む気が失せる語調である。 “実話怪談”というレッテルが貼られているか…