2008-03-23から1日間の記事一覧

【+4】餓鬼

今大会は戦中・戦後時代の怪談というべきものがわりと多く登場しているが、これもその中の佳作である。 前半部分にあるその当時の家族の様子は記録としても貴重なものであると思うし、また怪異の肝部分と巧くリンクされていて、無駄のない仕掛けであるという…

【+2】水の上を

あやかしの目撃譚としては非常に良くまとまっており、一定水準はクリア出来ているように感じる(特にエンディングの締め方は結構いい感じだと思った)。 ただ表記の面でいくつか不満を感じるところがあった。 まとめると矛盾を感じさせるような表記があった…

【0】突然すぎて

個人的には、幾度か似たような体験をしているので、気持ちとしては琴線に触れるという思いである。 だが、似たような体験のほとんどはおそらく夢の中での出来事であったという認識をしているため、この作品の内容も多分そうであろうと推察する。 “優しく肩を…

【0】お互い様

この作品に書かれている怪異のほとんどは、思い込みや偶然の産物であるとして斥けられてもおかしくない存在である。 呪いを実行してから起こった身の回りの不幸や異変はすぐに超常的な怪異であるとは言えないし、手の甲の赤い点や蛆が湧いてきた事実も環境に…