2008-03-27から1日間の記事一覧

【+2】監視員

海にまつわる怪談としては、よくあるパターンと言ってもおかしくないほどの内容である。 それ故に、同種のパターンよりもどれだけディテールが詰まっているかが、評価の一番のポイントになるという意見である。 この作品の場合で言えば、やはり水死体のグロ…

【+2】のあい

文章全体から醸し出される雰囲気に格調があり、ある意味完成された世界が広がっていると言えるだろう。 常識から突出した怪異を強調するというよりも、世界全体に人知を超えた不思議が存在しており、体験者がたまたまそれに遭遇したと言うべき汎神論的世界観…

【+2】トラウマ

悪夢を見て目覚めた後、それと直結するような異変が隣で寝ている肉親に現れるというパターンである。 一歩間違うと入れ子の“夢オチ”怪談みたいになるのだが、この作品の場合“朝まで泣いた”という表記によって体験者が見た祖父の異変が夢ではないことを強調し…

【+1】フランネル

最初から“夢である”ということを書いてしまっているために、かなり胡散臭いという印象が先に立ってしまった。 他の“夢オチ”ネタの作品と比べれば覚醒時にしっかりと怪異が発生しているので、ただの思い込みによる怪異であるとは思わないのであるが、それでも…