2009-03-25から1日間の記事一覧

【0】ピョーンと

ネタとしては小粒な怪異をそれなりにコンパクトにまとめたという感である。 ただし必要な部分まで削ってしまったところがある。 怪異の肝であるあやかしの容姿が分かりそうで分からない。 “たわし”が容姿そのものも表現しているのか、あるいは毛並みだけを表…

【+1】持病の発作

いわゆる“憑依ネタ”あるいは“因果物”と呼ばれる種類のネタであり、余程のことがない限り低い評価はされないジャンルのものであるが、残念ながら結果的には低くならざるを得ないことになってしまった。 まず全体の構成が、怪異一直線の内容になっていない。 …

【−2】トントーン

怪談の書き方の手法の一つとして“全ての物理的条件を提示して、それを一気に否定する事柄を書く”パターンがある。 要するに、様々な検証を施して読者に対して理屈を並べておいて、最後の場面でその前提条件を覆すような事実をぼそりと提示して締め括るという…

【0】お盆になると

お盆になると地獄の釜の蓋が開いて亡者が現世に戻ってくるというから、やはりこういう怪異が起こるのも当然なのかもしれないと思いつつ読んだ。 怪異の内容としては意外と興味深いという印象であるし、特に刀の怪異は希少なものであると言えるだろう。 とこ…