2007-02-23から1日間の記事一覧

【+2】じゃっじゃっ

何とも味のある怪異である。 またそれを活かすための文章が内容・量ともに適切であると感じた。 音に反応するあやかしだが、読経などの声に対して反応するケースはあっても、特殊な音にだけというのはあまり聞いたことがない。 しかも音の出所を間違えてしま…

【+1】無縁仏

無縁仏の霊を怪異の肝に持ってきて、最初からそれなりに話を積み上げていく作品という感じで読んでいた。 ところが、である。 やはり移動できていない無縁仏があって、それで全てが解決したと思われた矢先、突然体験者から「これで終わっていない」という訴…

【0】金縛らず

まず最も気になったのは、なぜここまで“金縛り”にこだわるのかであった。 怪異の現象を分析しても、全く金縛り状態にはなっていないことがわかる。 むしろ意識過剰なのは体験者自身だけであることに気付く。 怖くて身体が動かないということだけであって、体…

【+4】奇禍

連鎖する怪異の典型であるが、ここまで連続すると、ちょっとした怪異でも恐怖感を煽ることが出来る。 だが、この作品では運転手の状況が後になればなるほど深刻になっているから、さらに恐怖感がアップするように感じる。 最初の2人は事故に“巻き込まれた”…

【+4】禁域

入ってはいけない異界の入り口で怖い目に遭った話はいろいろあるが、自傷行為にまで至らせるものはなかったと思う。 それだけこの魔なるものの存在は強烈だ。(邪悪というよりも、そういう生け贄を欲する点で荒ぶる力を持っていると想像される) また異界に…