2008-04-26から1日間の記事一覧

【+2】何故

一種の“不条理怪談”なのであるが、その中心に据え置かれている不条理は怪異ではなく“人間の心理”であると言っていいと思う。 怪異体験を繰り返すことでストレスが溜まってある日突然恐怖感がぶち切れたという感じではないと思うし、押し入れの怪異が他の怪異…

【+3】苦い

最初に悪徳リフォームの手口を詳細に記すことで“実録風”を狙ってきたという印象で読み始めた。 またこのようなヤバいお仕事関係者の体験談は大ネタになる確率が高いということで、かなり期待して読んだ。 結論から言うと、「この話はまだ完結していないので…

【−1】祖父にまつわる話

怪異そのものについては、興味を惹く内容のもの(従兄弟の話は怪異としてはかなりのものだと思う)であると断言できるのであるが、一つの作品としてみた場合、全然それが活かされていないと言うしかない状況となっている。 身内の死後その死んだ者が現れると…

【0】きっかけ(2)

怪異そのものは非常に恐怖感をもたらすものであるという印象なのであるが、なぜかその内容に比して怖さを感じなかった。 そのように感じるのは、恐怖という“感情”に対して説明という“理性”が常にピッタリと張り付いているように見えるせいだと思う。 例えば“…

【−3】ドカドカガタガタ

誰もいないと思っている場所から物音が聞こえてくれば、恐怖を覚えることは誰にでもあることだと思う。 だが、それがいつでも超常的な怪異であると思っている人はおそらく殆どいないだろう。 結局、この作品に書かれている情報では、上に書いた範囲の印象で…