2010-03-14から1日間の記事一覧

【−4】霊園で肝試し

一応怪異は発生しているのだが、肝がそこになく、結局友人の仕打ちとヤンキーとの恐怖の方が目を惹くことになってしまった。 怪異が起こっているから怪談の範疇には入るが、完全に内容は外してしまっているとしか言いようがない。 最後の一文などは蛇足とい…

【−2】送信中に

書かれてある言葉そのものは明快なのであるが、その状況をイメージすると、途端に非常に怪しいものになってしまった。 誰も立つことが出来ない壁際にもかかわらず、自分の携帯電話の画面には後ろから覗き込む複数の人間が映り込んでいたという内容である。 …

【+2】小窓

怪異の内容の描写もさることながら、とにかく笑いのツボがドンピシャとしか言いようのない作品である。 散々「天狗が出るぞ」と脅しておきながら、いざその天狗が目の前に現れているところで「天狗などおらぬ」の爆弾発言は、まさしく吉本新喜劇のギャグパタ…

【+1】キッチー

怪異の内容としては霊の出現と“アポーツ(物品引き寄せ)現象”が挙げられるが、一番注目すべきアポーツの方が、実際に入っていた1万円札そのものについての情報がほとんどなく、怪異の記録としてはやや不発気味という印象であった。 もしかすると書き手がス…

【−4】天井に

風呂場の天井にめり込んだ手形があるという事実だけでは、それを怪異とみなすことはほぼ無理だということに尽きる。 もしこれがユニットバスならば、よほどの力で押しても手形が付くことは考えられないので、その手形そのものの存在でも怪異と認識することは…

【+2】我が家

怪異の内容から見ると、憑依現象というよりはむしろ“残留思念”と波長が合ってしまって、心的追体験をしてしまったと見た方が良いようである。 憑依されてしまえば、その間は全く本人の人格(意識)がなくなってしまうために自分の言動に関する記憶が残らない…